1989年、当時のホンダの持てるテクノロジーを集結して、それをアピールするための広告塔的な役割を担って登場したのがNSXである。量産型市販車としては世界初となるオールアルミ・モノコックの車体構造など、大いに話題を呼んだ。2名分の座席後方に当時の日本車として大排気量の3リッターV6エンジンを搭載し、開閉式のヘッドライトを備えた低く幅広い流麗なフォルムはまさにスーパーカーといった雰囲気で人気を集めた。また開発に当時、圧倒的な速さを見せてカリスマ的な人気を誇ったF1ドライバー、故アイルトン・セナ氏も参画するなど、ハンドリング面でも旧来の日本車の水準を大きく上回るなど、性能面での評価も高かった。ホットウィールでは、そのアメリカ仕様(アメリカではホンダの上級モデルはアキュラブランドで発売された)を再現。デザインを担当したのは、自身も熱烈なホンダファンであり、同型のNSXも所有した日本人ホットウィールデザイナーの故リュウ・アサダ氏とあって、実車の魅力を3インチの世界にギュッと凝縮して詰め込んだ佳作である。